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新たなデジタルサービス事業のビジョン構築と機会探索

Issue

大手OA機器メーカーは、利益の大半を稼いでいる基盤事業において、働き方の急速なデジタルシフトを背景に、利益減少トレンドに直面していました。
そしてその流れは、コロナ禍の蔓延による、リモート勤務の拡がりに伴って、足元、更に急速に進展していました。
全社として、将来に向けた持続的な発展を成し遂げるためには、新たにデジタルを用いて、人々の生産的な働き方の実現に貢献することが必要であり、本プロジェクトでは、そのための目指す方向性のビジョンの策定と、具体的な事業機会の特定を目的として、検討を行いました。


Team

ハードに対する専門技能を有するクライアントチームに加え、短期間でのアジャイル開発を専門とするデジタルサービス開発会社、当社、及びパートナー企業メンバー混成による事業開発の専門チームが一体となった、ユニークな座組でプロジェクトを推進しました。
当社はその中で、検討全体のディレクションと、個々の事業機会の導出・評価を中心に担いました。


Approach

目指すビジョンの策定・事業機会導出と、具体的なサービス事業のPoC検証を行き来しながら、「全体感」と「手触り感」の担保を図りました。
全体構想の策定においては、トップマネジメントの意志を出発点としながら、社内技術の検証による強みの特定と、外部競争環境の俯瞰レビューに基づいて、早期に検討のディレクションを定め、まず事業仮説を具体化する対象を絞り込みました。
事業仮説については、早期に有望性を判断するために、実際にクイックにモノを開発し、社内でのトライアルも実施しながら、重要な学びを得て、全体としての計画策定に反映するプロセスを取りました。
いくつかの事業仮説については、社外企業との実証実験に向けて、具体的な動きにも繋げました。


Highlight

ビジョンの策定に際して、事業検討の土台となる、働き方に関する独自のフレームワークを構築しました。
構築においては、事前スタディ(調査・インタビュ―)を基にしながら、即興のコラボレーションワークで、チーム一体で作り上げていく、新たな検討手法を実験的に導入し、一つ一つの事実に対する丹念な確認を基に、各自の気づきを一つの絵姿に集約しました。
その後、世の中で発表されている理論との照らし合わせによって詳細化を進め、チームメンバー一人ひとりが腹落ちする、共通の検討の土台として形にしました。


Outcome

本検討につき、トップマネジメントの合意も得て、引き続きの事業構築活動に繋げました。
社外企業との実証実験や、特定事業に関する子会社の設立に向けても、具体的な計画を策定しました。